クラフトジンが大ブーム!
世界中のお酒好きの間で大流行している「クラフトジン」。
味や香りも個性豊かで、飲んだことがないクラフトジンを見ると、ついつい味わってみたくなりますが、数年前から日本でもクラフトジンを製造している蒸留所が増加しています。
酒屋でも数々のクラフトジンを見かけますが、この記事ではおすすめのクラフトジンを紹介します。
「クラフトジンってどんなジンなんだろう?」と気になっている方はぜひ最後までご覧ください。
クラフトジンの定義とドライジンとの違い
そもそも「ジン」とは、ウォッカ、ラム、テキーラに並んで4大スピリッツの一つに数えられるお酒です。
「ジュニパーベリー」というスパイスを主な原料としており、さっぱりと爽やかな風味がすることが特徴。
ジン単体で飲んでもおいしく飲むことができますが、ジントニック、ギムレット、マティーニのような超有名カクテルにも使用されていますね。
そんなジンはいくつかの種類に分けられますが、最もスタンダードなジンは「ドライジン」と呼ばれ、バーや居酒屋で使用されているジンのほとんどがこのドライジンに分類されます。
スーパーはコンビニでも売られていますね。
それに対し、数年前から世界中で大流行しているのが「クラフトジン」です。
実は明確な定義などはありませんが、通常のジンにはあまり使用されないような個性溢れるボタニカル(原料)が使われていることが最大の特徴。
生産地の特産物などが使用されるケースも多く、例えば国産のクラフトジンは玉露や山椒といった日本らしいボタニカルが使われる傾向にあります。
希少性が高いという点もクラフトジンの特徴だと言えます。
価格もドライジンに比べて高額で、ほとんどのクラフトジンが1本あたり4,000〜6,000円ほどします。
なぜクラフトジンが流行しているのか?
- 希少性が高い
- 産地の特徴を楽しめる
- 他の洋酒に比べて安価
- 味だけでなくボトルにも個性があり、マニア心をくすぐる
クラフトジンが流行している理由として、主に以上の要因が挙げられますが、別にこれらが当てはまるのはジンに限ったことではありません。
ではなぜ他の洋酒を押し退け、クラフトジンがここまで大流行しているのか?
それはクラフトジンの製造に時間がかからず、多くの蒸留所が作り始めたからです。
日本に関して言うと、2000年以降、ジャパニーズウイスキーが世界的に高い評価を得始めたことで、「日本のウイスキーは質が高い」というイメージが国内外問わず定着しました。
そのブームに乗っかり、国内にも多くのウイスキー蒸留所が誕生しましたが、問題はウイスキーの製造はどうしても熟成に時間がかかるということで、すぐに利益を得ることはできません。
そこで多くの蒸留所がジンに目を付けたというわけです。
ジンは基本的に熟成する必要がないため、ぶっちゃけ製造にそこまでの期間を要しません。
もともとクラフトジンが流行し始めていたということもあり、ウイスキー蒸留所はもちろん、日本酒や焼酎を作っていた酒蔵もクラフトジンの製造を開始し、クラフトジンブームに拍車をかけることになりました。
日本のおすすめクラフトジン3選
最近は酒屋やスーパーのお酒コーナーを覗いてみると、数多くのジャパニーズクラフトジンが並んでいます。
どれを買えばいいか迷ってしまう人のために、おすすめを3つ選びました!
季の美
まさに日本におけるクラフトジンブームの火付け役と言えるのが「季の美」です。
国内初のジン専用の蒸留所である京都製造所で製造されており、最も有名なジャパニーズクラフトジンの一つとも言えます。
柚子・緑茶・生姜・紫蘇・山椒などを始めとした日本らしいボタニカルをふんだんに使用し、日本人の、日本人による、日本人のためのクラフトジン。
ジン本来の爽快感やスパイシー感を殺さず、苦味・渋みも感じられる重厚感のある味わいと香りがします。
初めてのクラフトジンにもおすすめです。
六
桜花・桜葉・煎茶・玉露・山椒・柚子の6つのボタニカルを使用しているが故に「六」という名前が与えられたこのクラフトジン。
季の美と並び、2大ジャパニーズクラフトジンの一角を担っています。
山椒のスパイシーさを軸として、桜や柚子の華やかさ、煎茶と玉露の渋みが絶妙なバランスを保っています。
味わいそのものだけでなく、その繊細さからも日本人らしさが感じ取れます。
翠
六と同じサントリーから販売されている「翠」は、1,500円前後というクラフトジンとしてはあり得ないリーズナブルな価格で手に入れることができます。
スーパーやコンビニにも売っているので、気軽にクラフトジンを楽しむことができます。
一言で味や香りを表すと「六の廉価版」。
それぞれ個性があるクラフトジンですが、多分六と翠を飲み比べて「翠の方がおいしい!」という人は少数派なんじゃないかと思います。
ただ、勘違いしないでほしいのは、あくまで「劣化版」ではなく「廉価版」ということ。
確かに六の方が完成度は高いと感じるものの、間違いなくおいしいクラフトジンであり、この安さでこのクオリティーの高さには正直驚きました。
世界のおすすめクラフトジン3選
はっきり言ってしまうと、ほとんどのジャパニーズクラフトジンはまずいです!!
上で紹介した3つのクラフトジンは自信を持っておすすめできますが、正直海外のクラフトジンの方が圧倒的においしい…。
ということで、次は世界のおすすめクラフトジンを紹介します!
サイレントプール
まずおすすめするのはロンドンのサイレントプール湖の畔にある蒸留所で作られている「サイレントプール」。
エメラルドグリーンのボトルに描かれたゴールドの模様が印象的なデザインですが、それを裏切らない上品な味わいです。
花の蜜や洋梨のようなさっぱりとした甘さと華やかさ。
ただ、普通にジントニックにするとちょっとくどさが出てしまうので、柑橘やスパイスを加える、もしくはトニックウォーターではなく、炭酸水で割ると、良さを引き立てられると思います。
Monkey 47
ドイツ産の「Monkey 47」は多くの賞も獲得しており、世界的に評価されているクラフトジンです。
名前の通り、47種類のボタニカルを使用しているのですが、非常にバランスが良いです。
クラフトジンはどれも個性が強くて、意外と万人受けするものが少なかったりしますが、このジンはおすすめできます。
特にクランベリーの風味が強く感じられて、甘ざっぱりした印象です。
ボビーズ
筆者が個人的に最も好きなクラフトジンがこの「ボビーズ」。
ジン発祥の国とも言われているオランダで製造されています。
ジン本来の味わいとも言えるジュニパーベリー感は若干控えめで、その代わりに強く感じられるのはシトラスの甘さや、レモングラス、シナモン、クローヴなどのスパイシーさ。
今まで色んなクラフトジンを飲んできましたが、個性の強さとおいしさををここまで高いレベルで両立させているものをボビーズ以外に知りません。
まとめ
クラフトジンについて解説してきましたが、興味を持ってもらえたでしょうか。
普通のドライジンとは全く異なる味わいを楽しむことができるので、自分で買ってみても
いいですし、バーで注文してみてもいいと思います。
ぜひ自分のお気に入りのクラフトジンを見つけてみてください!